今回のココロエ
生理の時も、ポジティブなイメージを持って行動を!
生理は女性として生まれたからこその大切な現象。でも生理中や生理前は、体調が優れず、なかなか起きられない朝ってありますよね。今回はそんな朝もすっきりと起きてしなやかに過ごすことができるような方法を、心理学上の『イメージの優位性』という視点からご紹介します。
体調が優れず、ついぎりぎりの時間までベッドの中でぐずぐずと過ごしてしまう朝、私たちは「起きなきゃ・・・・・・」「会社に行かなきゃ・・・・・・」と思いつつも、頭の中では「おふとんの中の心地よい自分」をイメージしています。
人の行動は「今イメージしているもの」の影響を強く受けるので、おふとんの中の心地よさをイメージしている限り「このまま横になっていたい」という気持ちがますます強くなってしまうのです。このような現象を『イメージの優位性』といいます。この現象を利用して、すっきりと起きられない朝は、頭の中に浮かぶイメージが変わる工夫をしてみることをおすすめします。
やる気の上がる音楽をアラームに
ふと聴こえてきた音楽で元気が出た、という経験はありませんか?音楽が誘発するイメージは心の状態を変え、行動を促します。思わず起きて何かしたくなるような音楽をアラームにセットしてみると、無理なく行動が起きますよ。
私が最近気に入っているアラーム曲は「Let It Go」。この曲の歌詞とメロディが聴こえてくると、自然に起きて歩き出したい気分になるので、助かっています。
朝すぐに食べる大好物を準備
朝起きたら食べる大好物を準備してから寝てみてください。目が覚めたら、他のことは考えず、それを食べている自分を真っ先にイメージします。ハッピーな気分で起き、食べるという行動をすぐに起こせますよ。
私は、「明日の朝はツラそうだな」と思うときは、チョコレートの芸術品トリュフを買って帰ることもあります。「あのチョコレートを食べるために珈琲をいれよう!」と、ハッピーなイメージの中で、起きることができています。
そのほかにも、唾液を出そうと思っても出せませんが、梅干しをイメージするとすぐにすっぱいような気分になって、唾液が出ますよね。イメージするものを変えるだけで簡単に気分や行動を変えることができるのですから、このような心理効果は日常の様々なシーンに活用してみてください。
ココロに効く豆知識”カリギュラ効果”
「食べちゃダメ」と言われるとよけいに食べたくなったり、「見ちゃダメ」と言われると、より覗いてみたくなりますよね。禁止されるとますますしたくなることを「カリギュラ効果」と言います。過激な映画「カリギュラ」が、一部の地域で上映禁止となったところ、かえって世間の関心を集めたことに由来しています。「今日は起きちゃダメ!」と禁止されたら、なんだか起きたくなるものかもしれませんね。
その他のココロエ
【記事監修医】
西山紘子先生
社会福祉法人 恩賜財団済生会支部東京都済生会
東京都済生会中央病院/産婦人科医