排卵期とは?女性におこる気持ちとカラダの変化
1つの卵子が、精子に出会うために卵巣から飛び出すことを「排卵」といいます。女性は初潮を迎えてから、おおよそ1ヵ月に1回のペースで排卵が起きています。
排卵された卵子は、子宮へと繋がる卵管の先にある卵管采[らんかんさい]にキャッチされ、卵管に取り込まれます。一方、膣に射精された精子は子宮頸管[けいかん](子宮下方の細い部分)と子宮を通って卵管へと進み、卵子を待ちます。この卵子と精子が卵管の中で出会うのが受精です。
受精卵は、細胞分裂を繰り返しながら子宮へと移動します。そして、ホルモンの影響でふかふかになっている子宮内膜(子宮内で受精卵を受け止めるためのベッドのようなもの)に根を張ります。これが「着床」と呼ばれ、着床が成功すると妊娠します。
一方、妊娠しなかったときは、不要になった子宮内膜がはがれ落ちてカラダから出ていき、生理がおこります。生理を迎えると次の着床に備えて再び子宮内膜が増殖し、卵子も排卵に向けて成熟していきます。女性のカラダではこれが繰り返されています。
そんな排卵期はホルモンバランスが変わる時期。女性のメンタル面にはさまざまな変化が生じやすくなります。
倦怠感・無気力感
排卵期はホルモンバランスの変化によって、「だるい」「しんどい」と感じる状態になることがあります。入浴や軽いストレッチで血流をよくすることで軽減できる方もいます。
イライラ
排卵がおこると、ホルモンバランスの変化によってイライラしたり、怒りっぽくなったりすることもあります。友達とおしゃべりや軽い運動、好きな音楽を聴くなど、気分転換のしかたは、女性それぞれによって異なります。日頃からパートナーの好みを把握しておくと、サポートしやすいですね。
生理がくると生理痛を感じるように、排卵日の前後にも体調の変化がおきることがあります。排卵日によくある症状を知っておきましょう。
吐き気
排卵期に吐き気を感じる人もいますが、これは「プロスタグランジン」が原因です。プロスタグランジンは排卵後からつくられる物質で、子宮を収縮させる作用のほか胃腸のはたらきを強める作用もあり、そのせいで吐き気が出てくるのです。
排卵痛
排卵日には、お腹や下腹部が痛む「排卵痛」を感じることがあります。排卵痛は、卵子が出てくるときに、卵胞がやぶれて卵胞液と血液が流れ出すことでおこります。チクチクと痛む程度なら問題ありませんが、動くのがつらいほど強く痛むなら病気のサインかもしれません。痛みをガマンせずに病院で診察してもらいましょう。
排卵出血
排卵日には、ホルモンバランスの急激な変動によって子宮内膜の一部がはがれ落ちることがあり、「排卵出血」といいます。不正出血(生理とは関係のない出血)のように思えてびっくりするかもしれませんが、排卵出血は病気ではありません。
おりものが増える
排卵日が近くなると、普段のサラサラしたおりものとは違う、生卵の白身のようなドロッとしたおりものになります。下着の汚れが気になるときには「おりものシート」というアイテムを使うことがあります。パートナーの体調が悪そうなときなどは、話し合ったうえで、男性が購入しに行くなど身体的負担を減らすサポートをするのもいいでしょう。
男性からは想像しづらい、排卵期の心身の変化。とはいえ特別なものと捉えすぎるとどうしていいかわからなくなってしまいますよね。
まずは、あくまでも目の前にいるパートナーの気持ちに寄り添ってあげてください。辛そうなときは「彼女を笑顔にするためにはどうすればいいんだろう」と考えてみてはどうでしょうか?ホルモンバランスの変化の影響は人によって異なるもの。ぜひ、パートナーとしてサポートしてあげてくださいね。
【記事監修】
株式会社ファミワン 不妊症看護認定看護師 看護修士
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