男性向けコラム

妊活時のパートナーへの向き合い方の参考に。うれしかったアレコレを聞いてみました。

妊活ではお互いをよく理解し、いたわり合うことが大切です。でも、「それは簡単なことではない」という声も。「不妊治療を振り返るとつらいこともあったけれど、妊活で夫婦の絆が深まった」と語る男性・Aさんに3年にわたる妊活経験を伺いました。

自宅でのタイミング法、通院、そして1年の休憩へ

Aさん:最初は、自分たちも当たり前のように自然妊娠ができると思って、自宅でのタイミング法で妊娠を目指していました。

でも、3~4ヵ月続けても結果が出ませんでした。妻が人間ドックで子宮頚部[けいぶ]異形成(子宮の入り口である頚部に、正常とは異なる細胞の形が見られる状態)を指摘されていたこともあり、『病院にかかって本格的な妊活をしなくてはいけないのかも』と焦り始めました。それで、妻が近所のレディースクリニックに通うことになったんです。

その後、病院でのタイミング法に取り組みましたが、8ヵ月続けても結果が出ませんでした。妻は当時、生理がくるたびにひどく落ち込んでいて。そこで、1年間は病院での不妊治療を一度お休みすることを僕から提案しました。

妻は仕事と不妊治療を両立していたのですが、仕事も退職。彼女にはのんびり過ごしてもらおうと思い、『子どものことは気にしないで、ふたりの時間を楽しもう』と伝え、自宅でのタイミング法のみを続けました。

つらいときこそ相手の気持ちを。妊活で絆が深まる

Aさん:通院をお休みしている間は、『もしかすると、子どもを授かれないかもしれない。だったら、ふたりで楽しめる何かがあった方がいいね』とふたりで話し合いました。それで、生理がきてしまったら、あえて子どもが一緒だと入店できないレストランや宿へ出かけて、楽しむ時間を取るようにしました。

そんなふうに過ごしているうちに、妻も『子どもができなくても、ふたりでも楽しく生活していける』と感じられるようになったようです。

1年の休憩ののち通院を再開。トータルで3年ほど不妊治療をおこない、体外受精で第一子を授かりました。その後、第二子は自然妊娠で授かったんです。

妊活中は子どもを見るのさえつらい時期もありました。妻の気持ちを理解するのには時間がかかりましたが、じっくり聞いて解決策を一緒に考えるようにしていましたね。最後は妻も『ふたりで妊活をしているんだ、という気持ちになれた』と言ってくれました。ふたりで向き合ったおかげで絆が深まったと感じています。

どれだけ相手を思いやり、行動できるか

女性はカラダが変化したり、レディースクリニックに通ったりする一方、男性には変化や情報を得る機会が少なく、ふたりの温度差はどうしても生まれがちです。

だからこそ、男性も積極的な姿勢で同じだけ知識を身につけ、ふたりで足並みを揃えられるといいですね。そして、お互いに相手を思いやり、行動することが大切です。

カップルの数だけ、妊活のスタイルがあります。同じようにいかないこともありますが、先輩お父さんの行動の中には、少しでも取り入れられることがあるかもしれません。ご自身の妊活を考えるヒントにしてみてくださいね。

【記事監修】

株式会社ファミワン 不妊症看護認定看護師 看護修士

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