男性向けコラム

【経験談】妊活取り組んだ1年半の気持ちの変化

妊活が長引いたら、どうなるんだろう…? 今回は、妊活に1年半取り組んだ男性にご自身の経験と気づきを伺いました。

1年半にわたった妊活を振り返る

妊活を始めたきっかけを教えてください。

きっかけは、妻が30歳になるころ、「長く一緒に暮らして育ててもらった祖母に子どもを見せたい」と望んだことでした。妻の祖母の体調が芳しくなかったこともあり、すぐに妊活を始めることにしました。それで、まずは僕が検査を受けることにしました。

すぐに検査に行かれたのですか…!?

やっぱり子どもは2人でつくるものだから、男性が検査を受けるのはとても大切だと思ったので。

ただ、実際に病院を探し始めると、精液検査を受けられる医療機関が少ない現実にも直面しました。クリニックによっては「パートナーが受診していなければ男性は検査を受けられない」といったところもあります。

それは困りますね…。

はい。私の場合、インターネットでいろいろなクリニックを検索して、検査を受けられるかどうか電話で確認していきました。苦労しましたが、結果的に泌尿器科のクリニックで検査を受けました。

妊娠のための検査だから産婦人科と思い込まず、男性は泌尿器科でも受けられる可能性があることも知ってほしいですね。

検査の結果、お互いに異常がないことがわかり、タイミング法に取り組み始めました。

転院してリスタート

タイミング法はどのように進めましたか?

検査で異常がなかったので、当初は楽観的に取り組んでいたんです。でも、3〜4ヵ月ほど経っても妊娠しなくて、少し焦りが出てきました。

「(妻の)祖母に子どもを見せたい」という思いで始めた妊活でしたが、そのころには祖母の容態がさらに悪くなってしまって…。妻は実家に通って介護のサポートもしていたので、心身の負担もかなりかかっていました。

さらに当時、妻はレディースクリニックに通っていたため、一緒に受診することもできませんでした。あとから知ったのですが、実は妻はクリニックの先生とも相性が合わなかったようで…。大きなプレッシャーとストレスがかかっていた妻を十分にフォローできていなかったな、と反省しています。

転院もされたと聞きました。

はい、ふたりで相談して転院を決めました。新しい病院の先生は「卵子がいい感じに育っていますね」というポジティブな声かけをしてくれて安心感がありました。あと、「不安ですよね」など妻のネガティブな気持ちにも寄り添ってくれて。

転院後は私も一緒に受診できるようになり、そばで話を聞いているうちに一緒に妊活に取り組んでいる意識がどんどん強くなりました。

ただ残念ながら、妻の祖母は孫の顔を見ることなく他界されました。妻は大きな喪失感を抱いたようですが、同時に最期まで介護をして看取ることができて、少しホッとした部分もあったようです。そんな妻の複雑な心情を鑑み、それから1〜2ヵ月は、妊活もお休みしました。

その後、どのように妊活を再開したのでしょうか?

妻が落ち着いた頃合いをみて、僕からシリンジ法で人工授精にチャレンジすることを提案しました。シリンジ法とは、シリンジ(針のない注射器)を使って、射精した精子を女性の膣に直接入れる方法です。僕たちはまず、一般的に販売されているキットを使用してみました。

すると、1〜2回試したときに妊娠することができたんです。

パートナー間のコミュニケーションを大切に

本当によかったです……!

はい。とはいえ、1年半の妊活を振り返ると、終わりが見えない日々は、つらかったですね。特に、生理が来てしまったときの空気感たるや…。

お互い心の中には「もう妊活をやめてもいいんじゃないか」と思い浮かんでいるけれど、直接言うわけではない。「どうする?」と、ふわっとした話し合いの時期が続いて。

つらい時期、パートナーさんとはどう接していましたか?

私たち夫婦は、妻がどちらかというとネガティブ、私はポジティブなタイプ。うまくいかないときには、ネガティブになりがちな妻に「根拠はないけど大丈夫だよ」と、安易に示すのではなく、思いやりの気持ちをもって伝え続けることを意識していました。

今、妊活をしている男性に伝えたいことはありますか?

コミュニケーションに正解はないので、ふたりのスタイルというものを作っていくのがいいと思います。ポジティブになりすぎたり、一人で抱え込んだりしすぎると、疲れてしまいますから、無理をしすぎないようにしてください。

あとは情報収集です。私が妊活をしていたころと比べて、男性目線での妊活体験談などの情報は増えてきました。ぜひ参考にしてみてはどうでしょうか。

最後に、男性が検査に行くことはぜひオススメしたいです。自分の状態を知っているだけで、安心してコミュニケーションをとれます。検査は健康診断と同じようなもの。まずは男性から積極的に検査へ行くことから始めてはどうでしょうか。

今、私たちの子どもは2歳になりました。想像していた以上にかわいくて、本当に愛おしいです。つらい時期もありましたが、妊娠がわかったときはとても嬉しかったですし、妊活をして本当に良かったなと日々思っています。

【記事監修】

株式会社ファミワン 不妊症看護認定看護師 看護修士

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