妊活中・妊娠中の食事と栄養・サプリメント。ビタミンDや葉酸、プロテインの摂り方
妊活中や妊娠中は、いつも以上に栄養管理に気を配りたいものです。女性のカラダと未来の赤ちゃんのために、正しい知識を1つずつ身につけていきましょう!
妊活中のカラダをつくる食べ物とは? 代表的な4つの栄養素
妊活中の食事内容は、妊活を始めた人の多くが気になることの1つ。妊娠しやすいカラダをつくる、代表的な栄養を4種類に分けて紹介します。
肉・魚・卵・乳製品・大豆製品に含まれるタンパク質(プロテイン)
妊活中の女性に欠かせないのが、タンパク質。血や筋肉、ホルモンや免疫物質など、全身の大部分をつくる「カラダの材料」で、不足すると全身に様々な不調が現れるだけでなく、妊娠しやすいカラダから遠ざかってしまいます。
タンパク質には筋肉を増やすはたらきがあるので、健康的に体重を増やし、妊娠しやすいカラダにつながります。平熱が上がって免疫力が高くなる、代謝がアップするといった効果も期待できます。
タンパク質が含まれる食品
タンパク質が多く含まれる食材の代表は、肉、魚、卵、乳製品、大豆製品の5つです。
ほとんどの女性はタンパク質不足
タンパク質の1日あたりの推奨摂取量は「体重1kgあたり約1g」。体重50kgの人なら約50gが目安です。
肉や魚100gあたりに含まれるタンパク質はわずか20gほど。例えば、体重50kgの人がタンパク質50gを摂取しようとすると、合計250gほどの肉や魚を食べる必要があります。この量はちょっとハードルが高い…と感じる人もいるのではないでしょうか? 実際のところ、多くの女性はタンパク質が足りていないと言われています。
1日の摂取量を無理なくクリアするなら、朝昼晩の食事と間食でこまめに取り入れてみて。先ほど紹介した肉、魚、卵、乳製品、大豆食品の5種類の食品をそれぞれ食べることで、複数種類のアミノ酸をバランスよく摂ることができますよ。
また、食事量が多くても、タンパク質が不足している人は少なくありません。ダイエットをする場合も、タンパク質は意識的にしっかりと摂取するように意識してみましょう。
とはいえ、食事だけで十分な量のタンパク質を摂るのが難しいこともあります。そんな日は、プロテインパウダー、プロテイン入りのバーやドリンク、ヨーグルトなどの力を借りても大丈夫。
特に妊活中の場合は、大豆を原料とした植物性のソイプロテインを選んでみてください。ソイプロテインに含まれるイソフラボンは女性ホルモンに似たはたらきをするため、ホルモンバランスを整える効果も期待できます。
ただし、こういった製品のなかには甘味料や着色料などの添加物が過剰に含まれているものも。成分表は必ず確認してみてくださいね。
きのこ類や魚など、ビタミンDを含む食べ物
ビタミンDには、卵巣機能を高めたり、子宮内膜の状態をよくしたりするはたらきがあります。研究では「不妊治療をしている人の多くがビタミンD不足で、おぎなうと着床までの期間が短くなる」という事実も明らかになっています。(※1)
ビタミンDが含まれる食品
ビタミンDは、きのこ類や、鮭・さんま・いわし・カレイといった魚類、卵、チーズに多く含まれています。
これらの食材はタンパク質も豊富なものが多いので、普段から取り入れていきたいですね。
またビタミンDは脂溶性のため、炒め物など油を使って調理をすると吸収率が高まります。その際は、ぜひエゴマ油やアマニ油など妊活中に意識して摂りたいオメガ3系の油を使ってみてくださいね。
ビタミンDは日光にあたると体内でつくられる
人間は、ビタミンDを食べ物から2割、紫外線を浴びることで8割を得ています。在宅勤務などで家にこもりがちなときは、リフレッシュがてら外を散歩するなどして日光に当たる時間を作ってみてください。
玄米など、血糖値をゆるやかに上昇させる炭水化物
さっと食べられる丼ものや麺類は忙しいときにはありがたいメニューですが、炭水化物を摂りすぎると血糖値が急上昇し、女性ホルモンの分泌が乱れて卵巣機能が低下してしまいます。
食べる順番を「おかずを先、ごはんを後」にすると、血糖値の上昇をゆるやかにできます。また、普段の主食を、血糖値の上昇を抑えることができる玄米入りのごはんに切り替えるのもオススメです。
BMIが低いなら、体脂肪率を上げるために油を摂ろう
痩せすぎは無月経や生理不順の原因の1つ。妊娠のしやすさでみると、BMI18.5以上25未満の体型が理想です。
この数字に満たない場合は、特に油をしっかり摂ってみて。体脂肪率が適正値になると、女性ホルモンの安定にも繋がると言われています。
ただし、油なら何でもいいというわけではありません。質の悪い油を避け、良質な油を積極的に摂ることが大切です。カラダのために多く摂取したいのは、オメガ3系、オメガ9系などの油です。
オメガ3系の油を多く含む食材
オメガ3系を多く含む食材は、エゴマ油、アマニ油など。魚に含まれるDHAやEPAも、オメガ3系に該当します。オメガ3系の油は、痛み物質・プロスタグランジンを減らし、生理痛を軽くする効果が期待できます。また、正常な妊娠の進行や母体の健康をサポートし、産まれてくる子どもの発達にも関わると言われています(※2)。妊活中から意識的に摂っておきたいですね。
オメガ9系の油を多く含む食材
オメガ9系の油は、善玉コレステロールを減らすことなく、悪玉コレステロールを減らしてくれます。産まれてきた子どもの成長ホルモン濃度と相関すると言われているので(※3)、妊活のときから積極的に摂るよう心がけてみて。
オメガ9系の油は、ナッツやクルミなどに豊富に含まれています。クルミには精子の状態を改善する効果もあるため、ふたりでクルミをおやつにする習慣を作ってもいいですね。
いつか授かる赤ちゃんのために、妊活中から葉酸を摂ろう
ビタミンB群の一種である葉酸は、妊娠を望む女性ならぜひ摂っておきたい栄養素。妊活中から授乳中まで必要と言われています。妊活中から葉酸が必要な理由や、効率的な摂り方を紹介します。
お腹の赤ちゃんが成長するのに不可欠な栄養素
「妊活中は葉酸が大切」とよく言われるため、「葉酸を摂ると妊娠しやすくなる」と誤解している人も少なくありません。実際には葉酸は妊娠しやすくなるためではなく、妊娠後の赤ちゃんの成長を助けるための栄養素です。
妊娠すると、赤ちゃんはお腹のなかで急速に細胞分裂を繰り返して成長していきます。この細胞分裂で、DNAを複製するときに必要になるのが葉酸です。そのため、妊娠中、特に妊娠初期にお母さんの葉酸摂取量が不足していると、赤ちゃんに「神経管閉鎖障がい」という重大な疾患がおこるリスクが上がることがわかっています。
妊娠初期は赤ちゃんの基本的な器官が形成されるとても大切な時期ですが、ごく初期は妊娠に気付かない人がほとんど。妊活を始めた時点で前持って葉酸を摂取しておくことで、この器官形成期に備えることができます。
また、葉酸は鉄分の吸収を助け、神経伝達系のはたらきにも関与するため、産後うつにも有効とも言われています。
葉酸を効率的に摂取するポイント
葉酸は水溶性のためカラダに蓄積するのが難しく、こまめに摂取することが大切です。
葉酸が多く含まれる食品と、可食部100gあたりに含まれる葉酸の量は以下のとおりです。
- ゆで枝豆:260㎍
- ゆでブロッコリー:120㎍
- ゆでほうれん草:110㎍
- おくら:110㎍
- アボカド:84㎍
- 糸引き納豆:20㎍
妊活中は、通常の食事に1日240㎍の葉酸をプラスして摂ることが推奨されています。
効率的に葉酸を摂りたいときは炒め物にするのがおすすめ。葉酸は水溶性のため煮たり蒸したりするよりも、油でコーティングできる炒め物のほうが成分を逃しにくいと言われています。または、スープやスムージーのように溶けだした成分まで食べられるようにするのもいいですね。
摂取に適した時間帯などもないので、朝ごはんや夕ごはんなど自分が続けやすいタイミングで大丈夫。
サプリメントを活用してもOK
葉酸を食事だけですべてをまかなうのが難しいと感じるなら、サプリメントを併用するのもいいですね。厚生労働省もサプリメントでの葉酸摂取を推奨しています。ただし、天然素材のものや人工合成されたものなど、サプリメントにはさまざまな種類があり、カラダへの吸収率も変わってきます。天然型の葉酸は体内での利用率が50%である一方で、合成型の葉酸の利用率は85%と、合成葉酸の方が効率よく栄養を活用できるとされています。使用する際には成分表示を確認し、添加物の少ない良質なものを選びましょう。習慣として、葉酸を摂り続けることが大切です。
葉酸・ビタミンD以外でも摂ったほうがいいサプリメントはある?
妊娠しやすいカラダづくりのためには、「健康的な体調を整えること」が土台。栄養不足が妊娠のしづらさにつながることもあります。妊活中の女性が不足しがちな栄養素は以下の通りです。
妊活中に不足しがちな栄養素
・鉄分
女性が全般的に不足しがちな栄養素のひとつ。貧血予防のために意識して摂ることが大切です。
・亜鉛
亜鉛は生殖機能の維持に関わるとされ、卵子の質や着床にも影響があると言われています。
・ビタミンE
ストレスによる酸化から身体を守る抗酸化作用があり、卵子や子宮内膜の質を高める働きも期待できます。
マルチビタミンの使い方には要注意
「マルチビタミンを飲んでいるから大丈夫」と思われている方もいらっしゃいます。確かに、マルチビタミンのサプリメントはいろいろなビタミンがバランスよく含まれており、とても便利です。
とはいえ、実は栄養素の量が妊活中に必要な水準に満たなかったり、反対に他のサプリメントと組み合わせる中で気づかないうちに一部の栄養だけを摂りすぎてしまったりすることも。特に亜鉛は摂りすぎやすい傾向があり、過剰な亜鉛摂取は、かえって体調に悪影響を及ぼす可能性もあります。
予防するためには、1日の摂取量の目安を知っておくことが大切です。例えば、成人女性の1日あたりの亜鉛の摂取推奨量は約8mg。自分が食事やサプリでどれだけ摂っているかを把握して、必要な分だけを取り入れるようにしましょう。
妊娠中・妊活中に避けたい食べ物とは?
妊活中には、できれば避けたい食品や、摂取量に注意したい食品があります。どんなものに、なぜ気をつけるべきなのかを知り、自分のカラダをつくるものを選べるようになっておくとベストです。
「生もの」による食中毒には要注意
「妊活中に生ものはNG」と言われる理由は、「食中毒が不妊のリスクを高める」という説があるからです。
生肉や生の魚介類、生卵には、食中毒をおこす菌やウイルスがいます。食中毒に感染すると体内では炎症がおこり、発熱やリンパ節の腫れなどの症状が表れますが、このときの炎症が卵巣機能に影響し、不妊のリスクを高めると言われています。
生ものを食べること自体は不妊のリスクではありませんが、こうした理由から、できれば妊活中は生ものを控えたほうが安心ですね。
マーガリンが疾患を引きおこす原因となることも
マーガリンには、トランス脂肪酸という脂肪酸(脂質の構成成分の一種)が多く含まれます。トランス脂肪酸はカラダに様々な疾患を引きおこすことがわかっており、アメリカ、オランダ、デンマークなど、使用が禁止されている国もあります。
排卵障がいや子宮内膜症など、生殖機能に直接かかわる病気のリスクを上昇させるとも言われているため、妊活中は摂取を控えたほうがいいでしょう。
カフェイン飲料の飲み過ぎはNG
コーヒーやエナジードリンクなどでカフェインを多く摂取すると、体内のカルシウムやマグネシウムが尿中に流出します。マグネシウムとカルシウムは、妊娠したお母さんのカラダだけでなく、産まれた子どもの成長にも影響を及ぼす大切な栄養素。妊活時からきちんと摂取しておく必要があります。
せっかく摂った栄養素を無駄にしないよう、カフェイン飲料はほどほどに。
豆乳などの大豆製品は適正な量を摂取しよう
「タンパク質はできるだけ摂りましょう」と紹介しましたが、豆乳を始めとする大豆製品の摂りすぎには注意が必要です。
大豆製品には「大豆イソフラボン」という女性ホルモンに似た物質が多く含まれています。これが血液中に多くなると、カラダが「エストロゲン(卵胞ホルモン)が多い」と判断し、排卵を抑制してしまいます。
ただし、気を付けたいのはあくまで「摂りすぎ」に限ります。1日あたり、次のような量での組み合わせであれば、摂取しても問題はありません。
- 豆乳:1杯
- 豆腐:4分の1丁
- 納豆:1パック
妊婦さんにオススメの食べ物は? 妊娠初期の流産や母子の健康リスクを減らそう
妊娠したら、妊活中以上に食べ物に気を配りたいという人は多いでしょう。ここでは、赤ちゃんやお母さん自身の健康のために摂りたい栄養素を5つ紹介します。
タンパク質
「カラダの材料」であるタンパク質は、赤ちゃんの筋肉や血液、内臓をつくるためにも非常に大切な栄養素です。実際に「タンパク質をたくさん摂った妊婦から産まれた子は、そうでない子に比べて手先の発達が早い」といった研究結果(※4)もあるほど。妊娠したら、これまで以上にたくさんのタンパク質を摂りたいですね。
妊娠前のタンパク質の1日あたりの推奨摂取量は「体重1kgあたり約1g」。妊娠中はさらに推奨摂取量が増えます。厚生労働省が推奨する摂取量は、次のとおりです。
- 妊娠中期:妊娠前+10g
- 妊娠後期:妊娠前+25g
これを踏まえた、1日あたりのタンパク質食品の目安の摂取量は次のようになります。
- 妊娠中期以降:両手のひら1杯の肉、魚、卵など
- 妊娠後期:さらに納豆を1パックプラスする
魚や肉にはビタミンB6やビタミンD、鉄分、マグネシウム、カルシウムなどの栄養も豊富なので、積極的に摂るようにしましょう。
鉄分
全身に酸素を運ぶ鉄分が不足すると、カラダの様々な機能が正常にはたらかなくなります。特に妊娠中は胎盤と赤ちゃんを成長させるために大量の血液が必要になるため、お母さんのカラダはとても貧血になりやすい状態です。
また、鉄分は、体内でホルモンを合成するときも使われます。そのため、鉄分が不足するとセロトニン、メラトニン、ノルアドレナリンといった感情に関わるホルモンの分泌が減り、メンタルが不安定になりやすくなります。出産後の女性の1~2割が発症する産後うつも、出産で大量に血液を失うことが原因の1つと言われています。
鉄分不足のお母さんのお腹で育った赤ちゃんも、体内の鉄分が少ない状態で産まれることになります。鉄分不足は子どもの発達にも深く関わっており、ADHD(発達障がいの1つである注意欠陥多動性障がい)や夜泣き、メンタルの不安定さとの関係も指摘されています。
鉄分を多く含む食品
- 赤身肉
- 赤身の魚
- 大豆や大豆食品
- 小松菜
- あさり
など。
ビタミンCやタンパク質と一緒に摂ると、吸収率が高まります。
葉酸
葉酸は器官形成期にあたる妊娠初期だけでなく、胎児が育っていく妊娠中後期や、産後の授乳期にも必要です。妊活中から出産後まで、意識的に摂取するようにしてくださいね。
カルシウム
赤ちゃんの骨や歯はもちろん、筋肉や心臓を形成するのに必要な栄養素です。
カルシウムを多く含む食品
- 乳製品
- 大豆や大豆食品
- 切り干し大根
- 小松菜
などに含まれているので、様々な食べ物から摂るようにしてみましょう。
ビタミンD
妊活中にも重要な栄養素として紹介したビタミンDは、妊娠中でも大切です。妊娠初期の流産を防ぐ効果や、免疫力を高めて感染症にかかるリスクを下げる効果が期待できます。
お酒(アルコール)・カフェイン・生もの。赤ちゃんと母体のために妊娠中は控えたい食べ物
お酒、カフェイン、生ものは、赤ちゃんの発育や母体へ悪影響を及ぼすことがあります。妊娠中は控えるようにしましょう。女性だけが負担を抱えるのではなく、男性もできる限り女性に寄り添い、心身を支えられるといいですね。
お酒が赤ちゃんに及ぼす影響
妊娠中の女性がお酒を飲むと血液中にアルコールが回り、すぐ胎盤に到達します。赤ちゃんはアルコールの分解におとなより時間がかかるため、血中濃度がより高くなり危険な状態に。「胎児性アルコール症候群」という病気になり、身体的・精神的な障がいを持って産まれるリスクが高くなります。
赤ちゃんへの影響の大きさはお母さんのアルコール分解能力によっても左右されるため、「この程度の量なら問題はない」と言いきれる目安もありません。妊娠したら必ず禁酒しましょう。
妊娠中は男性も「お酒との付き合い方」について考えて
ふたりとももともとお酒をよく飲む場合、女性だけが禁酒するのはつらく感じるかもしれません。そんなときは、パートナーも一緒に禁酒してみるのもオススメですよ。同じ制限の中で過ごすことで、ふたりの絆も深まるはず。
妊娠中の飲み物はカフェインレスが基本
コーヒーなどのカフェイン飲料は、妊活中だけでなく妊娠中も控えたい飲み物です。カフェインを大量に摂ると血管が収縮し、胎盤への血流が悪くなって赤ちゃんに酸素や栄養が行き届きにくくなることがあります。どうしてもカフェインを摂りたいときは、1日200㎎までにしておきましょう。
カフェイン200mgの目安は以下のとおりです。
- コーヒー:1.7杯分
- 紅茶:3.3杯分
また、妊娠中はコーヒーや紅茶の代わりにハーブティーを飲む女性が増えますが、カモミールティーなど、一部のハーブティーには子宮の収縮を促す作用があります。飲む前にどんな種類のハーブが含まれているのか、確認してから飲んでくださいね。
免疫力が低下する妊娠中は生ものを避けよう
妊娠すると免疫力が低下し、食中毒などの感染症にかかりやすくなります。感染減となるウイルスや菌、寄生虫が多い生肉、生卵、生の貝類などは避けるようにしましょう。
食事に関連する感染症では「トキソプラズマ菌」と「リステリア菌」に特に注意が必要です。
トキソプラズマ菌
トキソプラズマは生肉などにいる寄生虫で、妊娠初期に初めて感染すると流産することがあります。また、お腹の赤ちゃんに感染すると「水頭症」という脳の病気などを発症する可能性も。妊娠中は、肉類は内側まで十分に加熱して食べてください。
リステリア菌
リステリア菌は私たちの周りにありふれた菌ですが、妊娠中に感染すると胎盤を通して子宮内感染し、流産や早産、出生直後の赤ちゃんのトラブルを引きおこすことがあります。
スモークサーモン、ナチュラルチーズ(カマンベールチーズ、ブルーチーズなど)、生ハムなどの食品によるリステリア菌の食中毒事例が複数報告されているので、妊娠中にはこれらを食べないようにしましょう。
生魚は妊娠中に食べてもOK?
妊娠中に生魚を食べることに関しては、専門家のあいだでも見解が分かれています。もしお寿司や刺し身などを食べるのであれば、新鮮なものを、衛生管理に十分注意して食べるようにしましょう。不安があるのなら、やはり生もの全般を避けたほうが安全です。
ふたりで食生活を見直して、妊活に取り組もう
最後に、あらためて妊活中に食べてはいけない・避けた方がいい食べ物についてまとめました。
●妊活中に食べた方がいい栄養素と代表的な食材
●妊活中に避けた方がいいもの
なお、妊娠中に絶対避けた方がいいものは以下のとおりです。
- アルコール
- カフェイン
- 生もの
妊活中も妊娠中も大切な食。必要な栄養素をしっかり摂取し健康的に過ごせるよう、ふたりでこれまでの食生活を見直しましょう。
妊娠中は、どうしても女性の制約が多いもの。男性も他人事と思わず、お酒やカフェインを控えるなど、パートナーに寄り添って過ごせるといいですね。
※1 Hum Reprod 2012 Vol. 27 Issue 10 Pages 3015-27
※2 Nutrients 2021, 13(2), 692; https://doi.org/10.3390/nu13020692
※3 Journal of Pediatric Gastroenterology & Nutrition January 2018, 号 66 (1), p 141–146
※4 K. Miyake, K. Mochizuki, M. Kushima, R. Shinohara, S. Horiuchi, S. Otawa, et al. Maternal protein intake in early pregnancy and child development at age 3 years. Pediatr Res 2023.
【記事監修】
一般社団法人Luvtelli
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